「カラコンを使っているとまぶたが垂れる」なんてことを聞いたことがある方もいるかもしれません。
ウソのような話ですが、実は、まぶたが垂れる眼瞼下垂と呼ばれる病気のリスクがあるのです。
眼瞼下垂とは、まぶたに異変が起きることで、まぶたが下がったり、目を開けるのが重くなったりする症状が見られます。
今回は、カラコンの使用でまぶたが垂れる話と眼瞼下垂のリスクについてお伝えします。
カラコンでまぶたが垂れるってホント?
カラコンを使用することで、まぶたが垂れるなどの症状が起こることがあります。
まぶたが垂れることは、老化現象の一つでもあるため、誰にでも起こりうることではありますが、カラコンを使用しているとリスクが高くなると報告もあるのです。
カラコンの使用でまぶたが垂れる事がある
カラコンを使うことでまぶたが垂れる原因は、カラコンの装着時の動作にあります。
取り外しの際に上瞼を外側に引っ張った状態で瞬きをすることで、まぶたを上に上げる筋肉と骨組みをつなぐ筋が外れてしまうためです。
カラコンを使い続けることにより、上まぶたを引っ張る動作が習慣化することやアレルギー性結膜炎などが原因で、まぶたが垂れてしまいます。
全ての方に該当するわけではありませんが、コンタクトレンズを使用している人にリスクが高いという報告もあります。
ハードコンタクトだけ?ソフトコンタクトでもリスクはある
コンタクトレンズには、ハードコンタクトとソフトコンタクトの2種類があります。
コンタクトの種類によってまぶたが垂れる原因も変わってきますが、どちらもリスクは変わりません。
- ハードコンタクト:まぶたにコンタクトが擦れて垂れる
- ソフトコンタクト:アレルギー性結膜炎などを起こした結果、まぶたが垂れる
カラコンはソフトコンタクトに分類されるので、アレルギー性結膜炎などのリスクが高くなります。
カラコンによってまぶたが垂れるリスクがあることを知っておきましょう。
カラコンによる眼瞼下垂のリスクとは?
カラコンによってまぶたが垂れる症状のことを「眼瞼下垂」と呼びます。
眼瞼下垂とは、まぶたの弛みによって目が開きにくくなったりする病気のことです。
加齢によって起こることもありますが、カラコンやアイプチ、メザイク、目を擦る、逆まつげなどが原因で見られることもあります。
眼瞼下垂ってどんな症状?
眼瞼下垂の症状は、まぶたが垂れることにより、黒目の一部、または大部分が覆われるため、物が見えにくくなります。
また、まぶたを開けようとして額に力を入れたり、顎を上げたりすることにより、肩こりや頭痛を引き起こすこともあります。
片目だけに症状が見られる場合もあれば、両目に発症することもある病気です。
眼瞼下垂の原因
眼瞼下垂の原因には、生まれつきの先天性とカラコンなどにより発症する後天性があります。
後天性の場合は、徐々に垂れ下がったり、突然まぶたが下がることで発症。
コンタクトレンズの長期間使用やアイプチ、メザイクなどのメイクが原因になることもあります。
また、目以外の原因によって眼瞼下垂を発症することもあります。
眼瞼下垂のセルフチェック
ここでは、眼瞼下垂のセルフチェックをご紹介します。
セルフチェックの症状に当てはまる場合は、眼瞼下垂の可能性もあるので医療機関で相談されることをおすすめします。
チェック①
鏡の前で目を軽く閉じて、無理な力を入れずに目を開けます
この時、目が十分に開いていない場合やまぶたの開きや眉毛の高さに左右差がある場合は、眼瞼下垂の可能性があります。
チェック②
両目を閉じた状態で眉毛の上を指で軽く押さえ、目を開きます
普通に目を開くことができれば、眼瞼下垂の可能性は低いでしょう。
眉毛を押さえると目が開けにくい場合は、眼瞼下垂の可能性があります。
カラコンを使っているときに注意すること
カラコンによってまぶたが垂れたり、眼瞼下垂の可能性が高くなりますが、注意することで予防することも可能です。
カラコンを使っているときは、次のポイントに注意しましょう。
- 上まぶたを引っ張らないように注意する
- 使い捨てカラコンを使用中は、かゆみや違和感の症状に注意
- アレルギーが強い場合は、ワンデーカラコンを優先して使う
- 目を擦らないようにする
カラコンを装着するときには、上まぶたを引っ張らず、下瞼を引っ張って取り外すようにしましょう。
カラコンの場合は、アレルギー性結膜炎などが原因で眼瞼下垂を発症することもあるため、アレルギーが強い場合はワンデーカラコンを使うなどの対応が大切です。
また、目を擦らないようにすることも、眼瞼下垂やまぶたの弛みを防ぐことにつながります。
眼瞼下垂の予防と対策は?
眼瞼下垂は加齢が原因でも起こる病気の一つですが、カラコン装着時には症状を引き起こさないための予防が大切です。
カラコンの装着時間を減らす
カラコンの装着時間を守り、必要のないときは目を休めるなどの対応も眼瞼下垂の予防になります。
特に花粉症などのアレルギーの症状が出ているときは、カラコンの装着を避けることも大切です。
トラブルを放置してしまうと眼瞼下垂だけでなく、様々な症状を引き起こす可能性があるため、違和感を感じたらすぐに眼科を受診してください。
目のトレーニングを行う
目のトレーニングを行うことで眼瞼下垂の予防にもつながります。
両目をカッと限界まで開いて5秒キープをして、ゆっくり目を閉じてリラックス、これを1日に数回ほど繰り返すことで、まぶたの筋肉を鍛えることができます。
カラコン使用中にまぶたの垂るみに気づいたら?
カラコンを使っている人の中には、「まぶたが重い」「下がってきた気がする」などの自覚症状がある方もいるかもしれません。
眼瞼下垂のような症状が気になったら、自己判断せずに医療機関に相談することをおすすめします。
眼瞼下垂は原因に合わせて治療を行うことが必要であるため、医師による診察を受けましょう。
カラコンの使用などによる生活習慣が原因で起こる眼瞼下垂は、自分でも予防することができるので、カラコンの装着時間や装着時の動作などに注意してください。